子どもたちとスタッフの関係

子どもたちとスタッフの関係

お山の教室では、スタッフは「指示する」「指導する」「決定する」という立場ではありません。

子どもたちにとって「相談相手」だったり「対等な相手」だったり。

または「困ったり悩んだ時に寄り添う安心できる人」として日々を過ごしています。

 

ある日、迎え入れの検温を記入するホワイトボードの空いているスペースに、お絵描きをしていた年中のAちゃんと年長のSちゃん。

 

近寄る私に、

Aちゃん:ことちゃんは、見ちゃダメ~♪(描いている絵を手で隠しながら)

Sちゃん・Aちゃん:キャァー!

(こっそり見ようとした私に…)

Sちゃん:こら!ダメでしょ!

 

そのやり取りを聞いていた年長のRくんが、

Rくん:いつもAちゃんたちに怒られていますなぁ〜!

スタッフ:本当に怒っているんじゃなくて、冗談のふざけっこって思っているんだけど…

Rくん:そうそう、そういうこと、それで合っていますよ〜!(野球の素振りをしながら)

 

また別の日には、急に小走りで走り寄ってきた最年少のAちゃん。

Aちゃん:ことちゃん、Aちゃんのおうちにいっぱいお豆があるから、内緒で持ってきてあげるからね!!

スタッフ:お父ちゃん、お母さんに内緒だと、「少なくなってる!」ってビックリしちゃうと思うんだけどなぁ

Aちゃん:だ~いじょうぶ!みかんもいっぱいあるから、内緒で持ってきてあげるよ!

スタッフ:でも、内緒だと「泥棒かな?!」ってならない?

Aちゃん:だ~いじょうぶ!!ピーマンもいっぱいあるから持ってくるよ!

スタッフ:Aちゃんの家族が食べるものがなくなるんじゃない?

Aちゃん:だ~いじょうぶ!!白いアレ、アーレ、椎の実(秋はいろんな場所に落ちている木の実)を食べるから!!

(実際にAちゃんが、家から持ってくることはなかったので安心しました…笑)

スタッフとの対等な関係の中で、心地よい表現が自由にできたり、頼られる嬉しさや、何かしてあげたいという思いが毎日の中にたくさん転がっています♪

 

年少のRちゃんと私が一緒に育てている大根があります。

普段、畑で収穫した野菜は給食担当の方に調理してもらい、みんなで食べることが多いのですが、Rちゃんからこんな相談がありました。

Rちゃん:ねぇ、ことちゃん、大根はサラダにしたらどうかな?

スタッフ:うん、いいと思うよ♪

Rちゃん:みんなに内緒でこっそり二人で作るのはどう?

スタッフ:えっ?包丁で切ったり味付けも二人でするってこと?

Rちゃん:うん、そうだよ😊

スタッフ:いいねぇ~♪

Rちゃん:じゃぁ、Rが美味しいサラダに何を入れるか、お母さんに聞いて、お父さんもお料理できるからお父さんにも聞いてくるからね!

スタッフ:分かった。じゃぁ、その調味料が給食を作る調理室にあるかを確認するのはことちゃんがするね♪

Rちゃん:うん、分かった😊

その日は家帰って、夜ご飯もそこそこに『味付けについて考えよう!』と案を紙に書き出していたそうです。

次の日の給食の時には、「ことちゃん、相談したいことがあるから一緒に食べよう♪」と誘われ、『味付け』や『作る時期』について相談をしながら一緒に給食を食べました!

大根が大きく育ち、2人でサラダを作る日がとても楽しみです✨

 

いつものやり方だけでなく、「自分はこうしたい!」を言葉で伝え、実現に向けていろんなやり方を試してみる経験の中に、たくさんの『気付き』や『工夫』があると思います。

そして、その思いを『いつでも相談できる存在』として、子どもたちと過ごしていける時間を大切にしていきたいと思っています。

ことちゃん

 

ごっこ遊びの中で、お花を飾って歌をうたってスタッフの誕生会を開いていました

 

「これあたりかぁ~?」「大当たり♪」「あぁ、はずれ~」の会話もよく聞こえてくる椎の実集め。スタッフにもよくおすそ分けをしてくれます😊いつの間にかポケットにいっぱい椎の実が入っていて、私も洗濯機の中によく椎の実が転がっています(笑)

 

協力し合いながら、フユビを狙います。スタッフの「背」や「安定感」は、
『縁の下の持ち場』を任されることも多いです!

 

「ビーバーが巣から出てくる場所、近くで見れる?」と年中のRくん。
危ない場所でやりたいことがある時は、スタッフを呼びに来てから安心してビーバーごっこが始まります♪

 

道具を使う時も、『大人が近くにいること』がお山の教室では大事な約束(自分のことを守るため)です。『拾った枝に虫喰いの穴が空いていて、ほじるときな粉が出てくるんだよ!』と、貝殻にきな粉を集めて、お料理の材料にするそうです♪

 

土や葉っぱ、お花や水を使って、思い思いにお料理作り。大きなスコップ(大人が近くにいることがお山の約束)の様子を見ながら、スタッフも土で『何作ろうっかなぁ~✨』

 

『ここのおうちは、自分の枕(手ぬぐい)を持ってきたら泊まれますよ~』とのこと。スタッフ(大人)が1人寝たら、他の人は枕の場所に寝られるのだろうか?と思いながらお言葉に甘えてお泊まりさせてもらうと、下の積み木で作った別室に案内されました(笑)

 

手を繋いでのお散歩。こんな時も助かるね~😊

 

『やったことある?』『こうやるとできるよ~』と手を添えてあげたり…♪

 

『ここに座ってもいいよ~』と絵本を読み聞かせてあげたり…♪

 

「ちょっとドキドキするなぁ」の時は、『大人と一緒に考えたり、一緒にやってみる』を重ねてみると「できるかも?!」「やってみたい!」に繋がることも多いです。

 

薪探しの時は、自分が持てる分を子どもたちもスタッフも
自分の荷物と相談して運びますよ~😊