暮らしたい場所で働いてみよう♪

暮らしたい場所で働いてみよう♪

はじめまして。今年3月からお山の教室に保育士として仲間入りしました木口屋貴子です。

出身は鹿児島県。海士町で、鹿児島に縁のある方にお会いする機会も多く、コアな地元の話もでき、懐かしくも嬉しく過ごしています♪

 

簡単に人生を振り返ってみます。

地元鹿児島の幼稚園で5年間務めた後は、パキスタン、インドネシア、アラブ首長国連邦と、気付けば20年近く海外で幼児教育に携わってきました。

そんな中、インドネシアから帰国したタイミングで出会った、『森のようちえん』という野外保育スタイル。

約2年間、『かごしま森のようちえん』でインタープリターとして働き、再び海外へ…。

アラブ首長国連邦のアブダビで迎えた『コロナ』による制限の毎日は、改めて今後の人生について考えるきっかけにもなりました。

今までは、『楽しそうな仕事がある!よし行こう!!』という感覚で過ごしていましたが、『暮らす場所』がどれほど大切なことか、身に染みて感じたコロナ渦。

2021年3月、アブダビから帰国後は、地元でのんびりしつつ、コロナの状況をみながら、『暮らしたい場所』を探して、四国各地や九州、中国・山陰地方へ。

前々から興味があった海士町にも寄ってみようと調べてみると、『お山の教室の保育士募集』を発見✨

 

『わざわざこんな田舎に来たの?』とひまわりの大浴場では声を掛けられましたが、私にとっては、『暮らしたい場所』がここ、海士町でした!!

 

【森のようちえんに惹かれる原点】

兄の小学校入学まで暮らした枕崎市美山町。里に下りた後も、田んぼの世話と畑仕事に毎週通った場所です。

切り開かれた田んぼに、湧き水が引かれ、近くを流れる川の源流でスイカや野菜を冷やしながらの水遊び(真夏でも唇は真っ青 笑)。

 

生き物は、探さなくても向こうから目の前に登場♪

両親は、木陰で昼寝をしてからもう一仕事。私たち兄弟は、『ケガしないようにね~』の声を受け、次の遊びの準備を始める。

地域の人が集まって、みんなで田んぼの田植えや稲刈りを協力し合う風景。

 

大人になった今でもとても鮮明に覚えています。

両親が選んでその地域に住んでいたのではなく、両親が生まれ育った場所。

私が、『森のようちえん』に惹かれる原点は、幼い頃に過ごした両親の生まれ育った場所です。

 

【一人じゃないから忙しい?!楽しい!!】

『お山の教室』(森のようちえん)では、基本的に『その日にしたいこと』をして過ごしています。

『ゆっくりやりたいことを思う存分!』

『興味のあることに没頭できる~♪』

もちろんそんな時間も十分ありますが、時には、自分のしたいことが後回しになることも…。

大人が必要以上に、仲裁に入ったり子どもの気持ちを代弁しない分、『自分の言葉で気持ちを伝える時間』が生まれます。

想いが伝わらないもどかしさを感じることもありますが、その分、相手に伝わった時に感じる嬉しさやしっくり感。

『〇〇ちゃんのために〇〇〇したい!』の気持ち、『〇〇くん、すごいね!』の声、仲間がいるから挑戦してみたくなる気持ち。

そばにいてくれてありがとう♪

 

【見えている世界には?!】

『自然』の中では、生き物や植物、季節や天候が面白く優しく、ちゃんと厳しさも教えてくれます。

『優しく触れないとつぶれちゃう~』

『くねくね動いて面白いね~』

『ん?!これは何だ??』

『あっ痛い!棘があった…』

気付いて、伝え合って、共感し合える経験は、何事にも代えがたい時間だと思っています。日々がその連続で、私自身も子どもたちと一緒に、その経験を楽しんでいます。

子どもたちと想像力を膨らませながら過ごす時間は、『お山の教室』の醍醐味の一つです。

 

【今、やってみたいことを大事にしたい】

『やってみたいことは何でもやってみる』一人じゃ重くて運べない竹も、気付けばみんなで運んでいるうちに楽しくなる!

木に登ると、見える景色もいつもと違う!

気になることをとことん調べ、観察してみる。

そんな経験の積み重ねの中で、自分が好きなこと、心地良いと感じることを自分自身で知り、自然な姿で過ごせる、『自分の居場所』を見つけられるのかなぁと感じています。

 

大人にとっても、『自然な姿で過ごせる自分の居場所』があるって、心強いこと。

子どもたちも、ゆっくりそれぞれのペースで、見つけていってほしいと感じる毎日です。

 

【美味しい!!】

普段の生活でも、『食欲』は健康のバロメーターです。

 

『いっぱい遊んでいっぱい食べる!』

身体を思い切り動かした後は、お弁当を見せ合って食べたり、給食でみんなと同じメニューを食べながら、話も弾みます♪

 

『食べることは生きること』

美味しさだけではなく、苦手な味や触感の違い、多様な料理法などにも興味が広がっていってくれればと願っています。

 

【自然の不思議さ面白さ、心地良さ】

まだ始まったばかりの海士生活♪『お山の教室』だけではなく、普段の何気ない生活も楽しんでいきたいと思っています。

同僚とのお茶会や庭の手入れ、春の山菜採りや野いちご摘みなどなど。何かしら予定が入りながら、にぎやかな日々の毎日です。そんな毎日を楽しみながら、少しずつ地域の方との繋がりも増えてきました。

これから、まだ知らない海士町の面白さや楽しさも見つけていけたらと思っています。

 

木口屋 貴子(ことちゃん)