実体験を通して自然から学ぶこと ー「楽しい!」「美味しい!」の経験からー

実体験を通して自然から学ぶこと ー「楽しい!」「美味しい!」の経験からー

新学期が始まって約1か月。

子ども達は少しずつ新しい環境に慣れてきて、自分の「好き」「やりたい」を見つけて楽しんでいる毎日です。

春は、素敵な草花がいっぱいの季節。

お気に入りの草花を集めて花束を作ったり、色や大きさ、形を何かに見立てて料理の材料にしたり、お化粧セットにしたりするなど、遊びの中で自然物の存在は欠かせません。

お山の子どもたちにとって、草花は遊びの材料であり、食べても楽しめるもの!

この春からお山に来た私は、子ども達が何やら草を口にくわえている姿に驚きました。

その草の正体は「スイバ」。

遊んでいる最中に「あ!スイバ!」とちぎってはパクリ!茎部分をかじり、繊維質なので噛んで口に残ったものは、ペッと吐き出します。

酸味のある味で「酸っぱ~い!!」と顔をしかめながらも、食べる手は止まりません。

ホトケノザやツツジの蜜を吸って楽しめる花の場合。

年長のRちゃんは、新入園児のHくんに「この花の所を吸うんだよ。ほら、丸いのが(蜜が溜まっている部分)あるでしょ!これは甘いよ♪」と、ホトケノザに蜜が入っているかの見極め方も伝えながら一緒に味わっていました。

また、ワラビやツワブキなど山菜もたくさん生えています。

ワラビ探しが大好きな年少のMちゃんは、ワラビの状態をよく見て採り頃のものをしっかり選んで収穫。

自分が収穫したワラビを、家族と一緒に食べることやお弁当に入れてもらうことが楽しみで、手に持ちきれないほどたくさん収穫していました。

今年度からボランティアスタッフのかずはちゃんが毎週木曜日におやつを手作りしてくれています。

先日、子ども達が採ったヨモギの新芽を使って、ヨモギ餅のおやつを作ってくれました。

「ヨモギの葉っぱは、上の方にある新芽を採るんだよ!」と、子ども達同士で伝え合いながら収穫する姿があり、ヨモギを美味しく味わうための知識も身に付いたようです。

自分達で集めたヨモギで、美味しさ倍増!じ~っくりと味わって食べ、周りにまぶしているきな粉まで残さずきれいに完食✨

「美味しい~!」「もっと食べた~い!」の声が止まりませんでした!

次の日。

ヨモギ餅が美味しかった子ども達は「ヨモギ餅を作ろう!」と遊びに発展!

ヨモギやスイバの葉っぱをレンガですりつぶして、お団子作り。葉っぱをすり潰す中で、ヨモギとスイバの葉っぱの水分量の違いにも着目していました。

ヨモギの美味しさを知った実体験をきっかけに、植物の違いに目が向いていく経験。

大人があえて環境を設定しなくても、子ども達が自然とこうした経験をしていけるのが、このお山の環境の素晴らしさだなあと思いました。

そのまた後日には…。

給食を作ってくれているのぶちゃんにも「これで何か作って~!」と言ってヨモギを採って手渡し、その日のおやつは「のぶちゃん特製ヨモギパンケーキ」でした!

何も知らなかったら普通に通り過ぎてしまう道も、“ただの草”と見過ごしてしまう植物も、「こんなに美味しいものがある」「遊びに使いたい素敵なものがある」ということを知っているだけで、身の回りの環境が途端にキラキラして見えてきます✨

そして、そんな「素敵!」を集めたい気持ちから、『自然』に対してより目を向けるようになるのではないでしょうか。

季節ごと、その時にしか出会えない『自然』に興味を持つ。

身の回りにある『自然』をよく観察するようになる。

遊びの中で草花と触れ合いながら、それらの違いを発見する。

「この状態が美味しい」など『自然』に対しての知識が身に付いていく。

お山の子どもたちは、豊かな自然の環境で過ごしながら様々な力をおのずと身に付けていくことができるのだなあと感じています。

五感を通して季節の移り変わりを感じられるお山の環境。

これから訪れる季節も、どんな楽しいことを子ども達と見つけていけるのか、とても楽しみです!

さお

 

「いらっしゃいませ~!美味しいご飯はいかがですか~?」花や葉っぱを使って作った素敵なご飯は、みんなから大人気!お客さんがたくさんやってきます。

ツツジの花が満開に。
可愛いお花をたくさん集めていたら…、ツツジの中でかくれんぼしていたカタツムリも発見!

雨の中、散歩をしながらスイバをかじる子ども達。
何とも言えない酸っぱい味が病みつきになっています。雨で濡れているからか、いつもよりみずみずしい!?

大きなフキの葉っぱを発見。「傘みた~い!」

年長のRちゃん。新入園児のHくんにホトケノザの蜜の吸い方を教えてあげています。
季節の移り変わりを経験してきた進級児の子たちが、その楽しみ方を新入園児の子へと伝えてくれます。

ワラビ採りが上手な年少のMちゃん。
「ワラビはね、こうやってクルッてなってるやつを採るんだよ。」ひっそりと生えているワラビの存在も見逃しません。
自分で採ったワラビがお弁当に入っていると、嬉しそうに見せてくれます!

かずはちゃんが作ってくれたヨモギ餅。大きな口でパクリ!!

コンクリートブロックを使って、ヨモギの葉っぱをすり潰しています。

おでかけ先でタケノコを発見!
スコップなどの道具がなくても、どうやったら採れるかを考える。
友達と力を合わせて押して…見事ゲット!!
「お家でタケノコご飯にしてもらうんだ~」とルンルンで話していました。