2018年!おでかけが始まりました♪

2018年!おでかけが始まりました♪

こんにちは!お山の教室スタッフのかなです!

昨年度に引き続き、月に3回程度『おでかけ』として、海士町の各地区に遊びにいかせてもらっているお山の教室♪

4月は拠点である金光寺山での遊びを深め、いよいよ5月からはおでかけがスタート。

今年度初のおでかけ先は・・・『御波(みなみ)地区』!

 

決め手はなんと言っても、

「5月には、うちの庭に綺麗な牡丹が咲くからみにおいで。」と言う、昨年度のおでかけ先で出会ったお母さんの力強い一言でした。

お母さん元気かな?また会えるかな?不安もちょこっと混じった期待でいっぱいの胸中。なんと、半年ぶりの再会を果たすことができたんです!

「また会えた!」嬉しさで飛び上がりました。そしてお庭に招待していただき、約束の牡丹を拝見した後、お母さんは『小学校の大好きな先生に教えてもらった』という歌と振り(本来は大きな旗を持って踊るそうです♪)を披露してくださいました!

じっと見入るこどもたち。晴れやかなピカピカの笑顔でいるお母さんですが、その歌と振りの力強さには圧倒される魅力があり、息をのみます。

さよならの前にはふたりの年長児の手をとり、「勉強するということは、とっても素晴らしいことだからね。頑張るんだよ。」とひとりずつに伝えてくださいました。

まっすぐなその瞳と言葉は、こどもたちの心にすっと届いたはずです。

 

そんなやりとりをしている中、ひとりの脱走兵がおりました(笑)

そのこどもに温かく寄り添うのは、御波地区の区長さんと公民館長さんです。おふたりは昨年度に引き続き今回も、おでかけの度に一緒に歩いてくださいました!

 

「もうお母ちゃんとは来んでいいんか~♪」と公民館長さん。

昨年度のおでかけでは入園したてで、母と一緒にお山に通っていた女の子をみてそう言いました。

半年経った今回のおでかけでは、もちろん母とは朝 笑顔でわかれ、この細い板の橋を渡ることに挑戦していました!「こっちの足(自分の右足)がこわいって言ってるよ~」なんて言いながら♪

 

「〇ちゃんはほんとに花が好きなんだなあ~」と公民館長さん。

毎回のようにお花を摘む姿を、しっかり見てくださっていました。

その女の子は「なんか低くなった!?」とびっくりして大人に報告。自分の身長が伸びたことに、神社の段登りで実感しておりました♪

 

初めて会ったこどもにも、丁寧に寄り添い、語りかける公民館長さんの姿は、私自身学ぶことが多くありました。

 

公民館長さんの提案で、お庭にヒマワリを植えさせてもらうことに♪

なんとその1週間後のおでかけでは、種付きの双葉に成長した姿をみることができました!!

1か月経った今でも、『ひまわりを見に行きたい!公民館長さんに会いにいきたい!』と言う声もあがり、”海士町のおじいちゃん”という温かい存在になっていることがわかります♪

 

関西出身の区長さんは”ノリ”がとっても良く、はじまりの会にも参加してくださったり♪

しかし時には、一歩引いて見守ってくださったり・・・♪

布施神社の長い長い階段を登るときには、こうして触れるか触れないかの、思いやりの手を添えてくださいました。

 

そんな区長さんの懐の深さや、温かさは、”心の拠り所”となりました。

初対面の人に、少し臆病な女の子。でも帰り際には、すっかり手を繋いで、たくさんおしゃべりしながら歩いておりました♪たった数回、たった数時間の関わりとは思えないほど、ふたりの時間は濃いものだったにちがいありません。

 

最終日のおわかれの時にはみんなを抱きしめ、思わず区長さんもほろり・・・

これほどまでにお山のこどもたち一人ひとりを”見て”、深く関わってくださったこと、感動しました。

 

その温かさは、区長さんや公民館長さんだけではありません♪

お弁当を食べながらではありますが、海士町の町長候補者演説を聞くために集まっていると

「今年の運動会もにぎやかになるなぁ~♪」と声をかけてくださった方もいらっしゃいました!

(昨年の御波地区運動会に、お山の教室を招待してくださいました♪)

 

また、海士町で話題!?の”手作りの日本庭園”にもお邪魔しました♪

本格的な作りに大人もこどもも大興奮!木彫りの蛙に蝶々、点描画の鶴など凝った工夫がなされたものばかり!

ミニチュアな世界観に心もっていかれ、思わず触ってしまうこどもたちに対して、スタッフはひやひや💦

しかし、制作された方は「大丈夫、大丈夫。また直せばいいんだから♪」と広い心で受け止めてくださいました。

 

ふと岸壁をのぞき込み、ガンガゼを発見したり・・・

本物のシマヘビの動きに圧倒されたり・・・

畑に生ったおおきなイチゴをいただいたり・・・

船の修理場を目撃したり・・・

 

”自然と共に過ごす”ということは、季節の文化・営みを肌で感じるということ。

おでかけでは、そういった海士町の仕事や生活を知る大切なきっかけとなっています。

 

「またおいで。」この一言と、それに代わる関わりがたくさんたくさん積み重なり、『また行きたい』『帰る場所がある』となんとなく思えることが、”郷土愛”の正体なのではないかと実感した、御波地区のおでかけでした。

 

欠かさず参加してくださった区長さんや公民館長さんをはじめ、足を止めてお話をしてくださった方、にぎやかな声をきいて温かく見守ってくださった全ての御波地区の皆様、本当にありがとうございました!

 

 

6月は崎(さき)地区におじゃまし、来る7月は豊田(とよだ)地区におでかけをする予定です♪

梅雨を超えて夏遊びへと、季節と共に遊びこむお山の教室。どんな人に、どんなことに出会えるのか今から楽しみです!